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架空言語架空地図などを始めとする架空世界創作における視点(してん)とは、「作者が何の立場から架空世界の創作を行うか」である。

概要編集

「作者の立場」や「作者と創作世界の関係のあり方」とほぼ同義である。

人によって呼び方に多少の差異はあると思われるが、概ね以下の4種類が存在する。

造物主の視点編集

文字通りの意味で世界を造った(開闢した)立場による視点のことである。神の視点とも。

この視点による創作の場合、作者の個人的な価値観や嗜好が非常強く反映され(エゴ化)、この視点による創作物は、文字通りの意味で「作者の造った世界」である。作者が自分の理想を求めて架空世界をつくる場合、この類型になりやすい。

架空言語作者に多い。

為政者の視点編集

世界を開闢した立場ではないが、世界に対して影響を強く持つ立場による視点である。

この視点は、作者は世界の内部から世界を変えていく立場であり、やはりこの場合も作者の個人的な価値観や嗜好が反映されやすい。

架空地図作者に多い。

住民の視点編集

その世界に対する影響力が比較的小さい、世界内部からの立場による視点である。

旅人の視点編集

その世界に対して全く影響力を持たない、世界外部からの立場による視点である。観測者の視点とも。

この視点による創作物は「その世界の外部の人間が世界を観察してきた結果を記したもの」と解釈される。すなわち、「世界」は作者が作品を作るよりも前から存在し、「作品を作る = 作者が世界を発見する」という解釈である。

架空地図作者に多い。

「指輪物語」の作者のトールキンは、「自分が行ったことは『西境の赤表紙本』という古代の本を英語に翻訳したことである」と述べており、決して造物主の視点ではなく観測者の視点から創作活動を行っていたことが窺える。

夏目漱石の小説「夢十夜」の第六夜にも、「(運慶は仁王を彫刻しているのではなく)木の中に埋っているのを、鑿と槌の力で掘り出すまでだ。まるで土の中から石を掘り出すようなものだからけっして間違うはずはない」という記述がある[1]

図解編集

視点の種類の図解
架空世界の内部か外部か
内部からの視点 外部からの視点
架空世界に対する
影響力の大きさ
為政者の視点 造物主の視点
住民の視点 旅人の視点

脚注編集

  1. 夏目漱石 夢十夜 - 青空文庫

関連項目編集

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